販売管理クラウドの導入メリットとソフト版との違い

販売管理クラウドの導入メリットとソフト版との違い

販売管理クラウドの導入メリットとソフト版との違い

昨今、急速に広がりをみせているクラウド型サービス。 販売管理システムにおいてもクラウドが取り入れられています。

ただしクラウド型サービスを取り入れる際にはいくつかの留意点があります。 販売管理ソフトの導入時にはクラウド版とオンプレミス版の2つの種類を選ぶことができますが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか? ここでは販売管理クラウドサービスについてメリットと注意点をご紹介した上で、オンプレミス版との違いについて比較してみます。

販売管理クラウドとは

クラウドとはクラウドコンピューティングの略で、作成したデータやソフトウェアを自社のコンピューターではなく、インターネット上に保存することを指しています。 このクラウドの場合、これまでのように自分の手元にデータを保存するオンプレミス版とどのような違いが生じるのでしょうか。

クラウド版とオンプレミス版の大きな違いは、ソフトを「借りて利用する」のか「自社の資産になる」のかということです。 クラウド版の場合、月額・年額といった形で利用料を支払うことで「借りて利用する」ことが一般的となります。 一方でオンプレミス版の場合、ソフトを一括購入することになるので「自社の資産になる」のです。

この一定の期間借りて利用するという特徴が、販売管理システムを導入する上で、クラウド版の大きなメリットとなります。 これまでのオンプレミス版の場合、例えば数年に一度のOSアップデートの際に、今まで使っていたソフトが使えなくなることがありました。 また、自社の資産としてソフトを導入してしまっているため、ソフト自体のバージョンアップの際にも大きな投資が必要となりました。 クラウド版を導入することで、そのようなバージョンアップの悩みを解消することが可能です。 クラウドの利用料の中には、そうした将来のOS対応やバージョンアップの金額も含まれているケースが増えており、利用者側がソフトの対応を気にせずにパソコンのOSを変更することができ、ソフトの機能も最新のものにバージョンアップすることができるのです。

また、オンプレミス版の場合にはハードウェアの導入時にもあらかじめ将来のデータ保存容量の増加を見越して導入することになります。 しかしその場合、1年目や2年目は実際に使用するデータ容量に比べてオーバースペックの、無駄な(利用しない)ハード資源を持っているということになってしまいます。 その点クラウドならば、データをネットワーク上に保存し、データ容量が増えた場合にもプランの変更で対応することができる(利用容量によって料金体系が変わります)ため、資源効率性も非常に高いといえるでしょう。

機能的にはクラウド版もオンプレミス版も大きな差異はありません。 ただし、カスタマイズの可否という違いはあるため、その点は導入時に注意するようにしましょう。

販売管理クラウドの拡張性

拡張性が高いのも販売管理クラウドの特徴です。

販売管理ソフトだけでなくその他の業務に関しても、クラウドサービスを利用した専門ソフトやサービスが幅広く提供されています。 さまざまなクラウド版ソフトウェアとの連携技術が年々高まっているため、オンプレミス版のように、全てのサービスを一括で導入するのではなく、必要なサービスだけを選択して、繋ぎ合わせて最適なシステムを構築することが可能です。 それぞれの企業に最適なシステムが容易に構築できることも、クラウドを選択する企業が増えてきた要因です。

また、昨今のスマートフォンの普及や、さらなる通信の高速化、ネットワークの拡大などにより、社外とのデータ連携はますます増えることが想定されます。 クラウドを利用することで自社でセキュリティ関連のインフラを持つ必要がなくなり、最初からインフラとして準備されているクラウドは、今後益々企業のインフラとしての位置付けが確立されていくことになるでしょう。

販売管理クラウドの注意点

販売管理システムは基幹システムであるため、セキュリティや障害時の対応、システム自体の安定性には注意が必要です。 また、データをネットワーク上に預けることになるため、信頼できる企業が運営しているか否かも大事なポイントです。