意外と知らない販売管理の流れや目的

意外と知らない販売管理の流れや目的

意外と知らない販売管理の流れや目的

販売管理とは、いったいどのような業務のことを指すのでしょうか?
販売管理とは、商品の販売に関係する物とお金の流れを管理することです。
商品の販売には受発注、入出荷、納品、代金の回収など幅広い業務が含まれます。 収益活動を行う企業であれば、「販売管理」というのは必要な業務といえますが、販売管理の大きな特徴は、業種や規模といった各企業の特性ごとに違いがあり、標準的でないということです。
とはいえ、基本型がないわけではありません。そこで、最新のトレンドを織り込みながら、販売管理の基本型についてご紹介します。

販売管理とは

販売管理は「お金の流れの管理」と「物の流れの管理」の2つに大きく分けられます。

「お金の流れの管理」は「債権債務業務」と呼ばれており、企業活動において最も重要な管理業務です。 さらに「お金を貰う業務」と「お金を支払う業務」の2つに大別することができ、売上の管理、請求・入金、仕入れ、支払いなど、商品やサービスの提供に関する、すべてのお金の管理を含んでいます。

「お金を貰う業務」とはつまり、売上を請求することにほかなりません。 売上伝票を登録し、締め処理を行い、請求書を出力します。 そして請求した通りにお金が入金されたかどうか管理を行います。 一方、「お金を支払う業務」とは、商品を仕入れた際の代金支払いが中心となります。 仕入伝票を登録し、締め処理を行い、支払予定を出力します。

このように、「債権債務業務」には企業活動を行っていく上で通常行われるお金の流れがすべて含まれています。 販売管理システムの中心となるのが「債権債務業務」を管理することで、販売管理システムを導入している企業であれば必ず利用しています。

一方の「物の流れの管理」とはどのような業務のことでしょうか。 「物の流れの管理」とは、お客様に提供する商品やサービスそのものを管理することを指します。 お客様から注文を受けて商品やサービスを提供するためには、注文を受けて出荷するだけでなく、あらかじめ商品を仕入れて在庫しておかなければなりません。 このような受注業務・出荷業務・発注業務・在庫業務などの全体を管理することが、物の流れを管理するために必要となるのです。

「物の流れの管理」は一般的には「プロセス管理」と呼ばれています。 これまで販売管理を行う際には「お金の流れの管理」を重視することが多かったのですが、近年は「物の流れの管理」を強化する企業が増加しています。 お金と物、双方の管理をシステム化することで、販売管理を大幅に効率化することができるのです。

  • お金の流れの管理:売上業務・請求業務・入金業務・支払業務
  • 物の流れの管理:受注業務・出荷業務・発注業務・仕入業務・在庫業務

販売管理の発展

昨今では、こうした「お金の流れ」「物の流れ」以外の部分にも販売管理は拡大しています。 例えば営業と関連した業務領域に販売管理を取り入れた、見積業務やSFA管理などが挙げられます。 出荷に関してもこれまで以上に販売管理が活用されるようになっており、従来の販売管理の範囲にとどまらず、入出庫業務や輸送業務との連携が増えています。 このように近年、販売管理における上流プロセス、下流プロセスとのつながりがより強化されてきており、企業活動における販売管理の意味合いは年々広くなっているのです。

販売管理の目的

そして、現在の販売管理で重要視されるもうひとつの項目があります。 それは「業務管理」です。 「業務管理」の目的は、これまで人が行っていた業務をシステムに置き換えるということであり、単に置き換えるだけでなくコンプライアンス的な視点も取り入れられます。 「業務管理」を取り入れることで企業活動を効果的かつ能率的にし、さらに法令遵守を徹底することも可能となるのです。 これまでの販売管理は「お金」「物」の2軸が中心でしたが、今後は「業務管理」という3軸で考えることが基本となっていくでしょう。